InDesignDTPでIPAmj明朝を使ってみる
ありえない想定だが、名簿をInDesignで作るとして、こんな手書き原稿を貰ったとする。
これで、「ささ・みつひろ」と読むのだそうだ。
「そんな漢字はありません」と答えたいところだが、そうもいかない。
そんなときにIPAmj明朝ですよ。なんと6万字の漢字が一つのフォントファイルに収められている。しかし、どうやって6万字の中から目指す字を見つけたらいいか……。
http://ossipedia.ipa.go.jp/ipamjfont/mjmojiichiran/index.html
ここに文字一覧表がある。エクセルファイルもダウンロードできる。
例えば二字目の「満」のような字を探すとしよう。きっと「マン」という読みが登録されているだろう。
これかな? で、
第60分冊を見ると、
違った、こっちだ。
下から二番目のヤツ。
で、IPAmj明朝をダウンロードしてインストール。InDesignで、字形パネルを見てみよう。
「ささ」を見つけた。これで、二つ。最後のヤツは「博」の異体字、もしかしたらIVSがあるかも。
こういう時に便利なのが、ものかのさんのサイト。 http://tama-san.com
IVS Checkerを使います。
博を選択してIVS Checkerで字形を探すと、U+535A E0106だとわかる。
ダブルクリックで入力する。
「博󠄆」
できました。
え、点がついてる……けど大丈夫。フォントをIPAmj明朝にすれば、
ちゃんと出てる。
で、InDesignにペーストしてみる。
変な警告は出たものの、ちゃんと字がでてきた。
ほかの二文字は、字形パネルから入力するしかない。というのは、
IVS Checkerで「満」や「滿」を調べても、
ありません……。
この〓みたいなのの前までしかUnicodeに登録されてない。あとは文字の名前がNull。
文字コードがなくてグリフだけが入っているのである。
InDesign上でも選択できない……コピーして、エディタにペーストすると真っ白。
IVSがあっても、なかなか大変。
点のない「博」を選択すると、異体字として「博」が出る。
逆はダメ。
ま、とにかく最初の原稿どおりの字は打てた。