変体仮名の字母と字形「お」
五日目は「お」。字母は「於」。
iPhoneアプリの「標準草書」(中国製)で草書の「於」を検索してみると、おお
確かに「お」だ。もうこれで決まりでしょうと思ってしまうが、仮名手本でも活字でも、楷書の「於」から「お」までに二段階三段階ある。
最も数多い字形例は、
この形が標準のいろは仮名になる可能性もあった。この他に、
と、漢字に近い形のものも多い。
さて、住基仮名にも二種類あるが、
こちら(上)はまだいいとして(やはり筆脈の繫がりが悪いが)、
この蛇ののたくったような字形には呆れるほかないが、ふと「若い世代には、このクネクネがカワイイと思う人がいるかもしれない」という妄想が頭をよぎる。
活字では他の字母はないが、書道系では「御」「飫」を字母とするものがある。
また、住基仮名には「隠」を字母とするものがあり、こんな形。
「標準草書」の「隱」と比べてみた。