濁音・半濁音はどうする?(IPA変体仮名)
今日は「は行」の予定だったがちょっとお休み。
実はIPAのサイトがメンテナンス中で、
今日から三日間、入札はできないらしい。
で、今回は濁音の話。
IPAの入札では、作成すべき変体仮名を字母(漢字)で指定している。
漢字なので当然、濁音・半濁音がない。
Unicodeには新たに濁音付きの仮名が入る可能性はない。濁音・半濁音は合成によって表現されることになっているからだ。
しかし、文字コードとしては合成で表現できても、フォントには合成済みのグリフが必要である。文字ごとに濁点・半濁点の位置が異なるからだ。
今回の入札が、符号化の提案用のグリフ作成ということなら構わないが、フォントとして納品することを求めているなら、濁点・半濁音を含まないのはおかしい。
か行、さ行、た行、は行の濁音と、は行の半濁音、ざっと150個のグリフが余計に必要になる。これは入札額に影響すると思うのだが…。
我々が集めた資料では、活字見本帳に若干の濁点・半濁点付き変体仮名活字が収録されている。おそらく必要な場合に作ったものが残っているだけで、システマチックにすべての活字母型を用意することはなかったのだろう。写研の文字盤も同様である。
デジタルフォントの場合はすべて予め用意しておく必要があるのだが、どうだろう。
以下、字形例を並べておく。
こんな具合で、どういう字母の変体仮名に濁音・半濁音があるのかについては何の法則性もない。ということは、やっぱり全部作らなくてはならないんじゃないかな。