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二重引用符の“double quote”と〝ノノカギ〟について(5)

昨日の(4)の最後に誤解を与えやすい表現をしてしまったので、訂正しておく。
ヒラギノとPr6NはUnicode(あるいはJIS X 0213)ベースで欧文用がデフォルト。StdとProはJIS X 0208ベースで和文用がデフォルトということになる。〉
ではなく、
ヒラギノとPr6Nは与えられたテキストのうち特定の符号位置についてプロポーショナルなCIDを選ぶCmapが、StdとProは全角のCIDを選ぶCmapが設定されている。
というべきだった。

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問題はAdobe InDesignの場合、環境設定の組版のところに「CIDベースの文字組みを使用」という項目があり、これがチェックされているかどうかで組版が変わってしまう。
最初の例はPr6Nで文字組みアキ量設定なし。

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次にごく一般的なアキ量設定を適用してみる。

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「“」「”」が全角の左右中央に来てしまった。実はこれ、和欧文間のアキ量(25%)が効いてしまっているのだ。
和欧文間のアキ量を0にした雑誌用のアキ量設定を適用してみると、ベタになるのがわかる。

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次にフォントをProに変えてみる。

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実はこのとき「“」のCIDが108から672へ、「”」が122から673に変わっているのだ。
Pr6Nでも文字スタイルで「等幅全角字形」を適用してやれば、CIDが108から672へ変わってくれる。

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今度は「CIDベースの文字組みを使用」のチェックを外してやるとどうか。

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この場合、CIDは108と122のままなので、微妙に全角ではない状態となってしまう。


元に戻して、今度はやはり環境設定の組版のところにある「縦組み中で引用符を回転」のチェックを外してみる。

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みっともないことになった状態からフォントをStdのものにすると、

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縦組み中で「“」のCIDが108から7956へ、「”」が122から7957に変化する。要するに「〝」「〟」とまったく同じCIDが使われるのだ。
これはProフォントも同様。

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ここまでをまとめると、「CIDベースの文字組みを使用」はチェックを入れないとPr6(およびヒラギノ)の文字組みがおかしくなる。「縦組み中で引用符を回転」のチェックを外すと、フォントによって「“」「”」が「〝」「〟」に化ける(まあ、化けてくれてオーライということもあるだろうが)。

 

やれやれ、ちっとも終わりにならない。


次回は字形パネルでダブルクリックして字形を変えると……の話になると思う。